THINK Global THINK Small
メニュー

支援者のための支援施策にならないために

ここ10年、思うことですが、外国人留学生の就職が厳しくなると、何故か支援者が増加するという珍現象が起こります(理由:公共施策が増加するから)。最近行政関連の採用支援セミナー等を拝見しているとセミナー講師が2,000名を超える留学生支援に従事とか記載しています。その本人知っていますが、そこまでハッタリでもいいのかなと疑問に思います。素人レベルの方が頑張れーといったところで、結局のところ規模・業種問わず、一定レベルの能力・意識を兼ね備えた人材でなければ、一定以上の評価は得ていないのが現実です。特に関西圏は2府(2市)+4県+他地方都市には少ない経済・大学団体も多く、行政・経済団体間競争に陥りがちです。支援者のための支援策になってはいけません。

外国人留学生支援には大きく三つの傾向があります。1)「留学生だから大丈夫」(留学生が売り手と思っている)、2)「留学生、がんばれー」(現状をよく理解していない)、3)「留学生は厳しい、けど対応策はあるはず」です。1)は論外、2)はやる気の問題、3)は現実的と思います(メディアは、その厳しさは日本企業側のグローバル化の遅れと指摘しますが、本来はそうでもない)。私への依頼は3)を話してほしいというご依頼ばかりですが、大学等によってはセミナー受講生を増やしたいので、あまり3)的な話はしないでほしいと要望があるようです。大人の事情です。しかしここまで助言視点が異なると、当然外国人留学生は混乱します。

外国人留学生は支援者を意外によく見ています。声高に中小企業へ!と言う支援者本人が、中小企業へ興味がないということも良くみています。関西で就職を!と言う支援者本人が東京からの人材会社の情報を鵜呑みにしてしまうことも良くみています。良いことやっている!といった温情主義も見抜かれます。

外国人留学生の慢心、怠慢、情報収集不足もあります。これは働く上での能力、意識とは異なり、支援者側がそうさせているのかも知れません。いま私ができることは、現実さを感じてもらうことで、少し背筋を正すことかなと。少しづつ、やらなあかん。

コメントを残す

CAPTCHA


スパム対策により、日本語が含まれない投稿ができませんので、ご注意ください。

このページのトップへ